飯蛸(イイダコ)です!
寒さの中にも春の陽射しを感じるようになる頃、
市場でも出回りだし、春に向けて最盛期をむかえる、飯蛸
写真のものは、瀬戸内産
春の魚介類の先陣を切って、登場しだしています。
飯蛸が出だすと、あともう少しで春だぞー、と、
やっと寒さのゴールが視界に入るような気分が、します。
まさに、春の使者、ですねー。

お写真の飯蛸、
頭に見える部分(=実は頭ではなく、胴、なんです)には
ぎっしりと卵が詰まっています。
その卵、
火が入ると、こんな風。

ご飯粒みたいですよねー!!!
この、卵がまるで米粒のように見えるところから、
「飯蛸」の名があるんです。

ちなみに、飯蛸は全長20センチ程の大きさで、
マダコより身体はかなり小さいのですが、
マダコの卵はなんと、ケシの実程の大きさなので、
飯蛸は身体に比して随分と卵が大きい、んですよねー。

そして、当たり前のことなんですが、
写真の飯蛸は、メス、です。
というか、「飯蛸」と言えば、市場では、メスのイイダコのことを差し、
今の時期大変珍重される訳なんですが、
オスのイイダコは、俗に
「すぼけの蛸」などと呼ばれ、あまり見向きもされない、
というちょっと物悲しい事実があります。
いつも、オスの存在は一体どうなっているのだろう?
ということがふと脳裏をかすめながらも、
メスの飯蛸のあまりの美味しさに、
そんな疑問は吹き飛んでしまいます(笑!ゴメン!)

とにかく、美味!
まるで蒸し飯のような、むちっとした卵の食感に、
身のもつ優しい、凝縮された旨味が、
噛みしめるごとに、口の中、一杯に広がります。
春の味、なんですよねー。

店では今の時期、
春野菜と組み合わせて、炊き合わせのおひとしなとしてお出しいたします。
葛で仕立てたゆるめの「あん」を
上からとろっとかけて仕上げるのですが、
このちょっとしたとろみもまた、
今の季節に実にしっくりくる、んですよねー。

飯蛸、これからしばらくお献立に登場予定です。
春味ですよー。皆様、是非にー!